英語発音がどのようなものか、まずはYouTubeでカーペンターズの歌を聴いてみてください。
ちょっと英語発音をかじった程度の日本人には絶対に歌えない歌です。いえ、相当英語の発音を勉強した人にも歌えない歌かもしれません。
その理由は、息が続く限り音がつながっているからです。
音がつながっている...歌だからそんなことは当たり前だと思う方はエライ!
そうです、歌は音がつながっています。
数ある英語の歌の中でカーペンターズの曲を選んだのは、歌が苦手な人が聴いても音がつながっているのが分かりやすいからです。
英語を話すとき、ネイティブは息をいっぱい肺に吸い込んでから息が続く限り一気に喋ります。日本語のように読点や句点で切ったりしません。
(あくまでも一例です。人によって多少の差や癖はあるし、状況によっても異なります)
息が続く限りというのはちょっとオーバーですが、とにかく日本語より息継ぎが少ないことは事実です。
息が続くということは英米人は肺活量が多いのでしょうか?
体格が良い人は日本人よりも多いように思うので、もしかすると肺活量の平均値は日本人よりも多いかもしれないです。
ここで注目したいことは肺活量の違いではなく、息をもらさずに声を出せているかどうかです。
息をもらさずに声を出すには
であることが求められます。
日本語の発声は声帯のコントロールが下手でも、横隔膜のコントロールが下手でも関係ありません。
でも、英語を話すとなると声帯と横隔膜のコントロールの仕方を学ばないとネイティブのような発音にはならないのです。
注射器に例えると押し子やガスケットが横隔膜で筒先が声帯辺りです。
薬ではなく空気を注射器の中に入れて押し出すところをイメージしてください。
筒先を指で押さえて押し子を押すとどうなるでしょうか?
強い力で筒先を押さえてしまうと空気は筒の中で圧縮された状態になります。
さらに押し子を押していくと圧力が高まって筒先から空気が一気にもれます。
これが日本語式の発声です。
英語の場合には、筒先を押さえる指の力がちょうど良い加減(つまり声帯が振動しやす力加減)なので、押し子を押す力も弱くてすみます。
そうすると筒先から空気が少しずつ出て吐く息が長く続く状態になります。
この時に、押し子を押す力が一定でなければ筒先から出て行く空気の量が一定量ではなくなります。
また、筒先を押さえる力が一定でなければ、筒先から出て行く空気の量が一定量ではなくなります。
筒先を押さえる力と、押し子を押す力のコントロールが上手でないと一定量の空気を長く出せません。
筒先を押さえるのが声帯のコントロール、押し子を押すのが横隔膜のコントロールです。
この練習をすると響く声が出せるようになり、英語発音の練習と同時に行うことでネイティブと同じ発音ができるようになります。